QNAP TS-664 を購入

NAS の更改で QNAP TS-664 を購入したため選定パーツについて

Summary

弊宅では 2018年 に新卒夏休みのおもちゃに購入した Synology DS718 Plus が健在であるが、 Intel Celeron J3455 2C/4T メモリー拡張済みで 16GB (メーカ公称最大6GB) である HDD は 2014年に買った HGST HDN726060ALE610 (6TB) を2台 RAID1 という骨董品である。そのため更改する。

Topic
特にこだわりがなければ総合的な使用感として Synology をおすすめします。
QNAP はハードウェアは比較的新しい物になりますが QTS の作りが良くなく、 「Secure Data Storage & Backup」のスローガンを抱えていますが物理的アクセスができれば Synology よりも簡単に root 奪取することが可能な脆弱性があります。また、暗号化ストレージの暗号化/復号化にもかなりの時間がかかり(16TB/20分) 物理 resrt ボタンでデータストアがロックされないおまけ付きです。(マジどういう設計なんだ)
ユーザーが実施できるメモリーの追加についても、マニュアル及び仕様書で最大8GBとしていますがハードウェアレベルでは対応しており拡張性を握り潰しています。

選定基準

弊宅の用途主に下記となるためそれをクリアーする製品を選定する

用途

  • コンテンツ
    • Jellyfin / Emby / Plex で地上波録画したテレビを閲覧
    • アニメ / 映画 のコレクション閲覧
    • DLSite ライブラリーの保管・閲覧
    • Desktop の バックアップ(ベアメタルレベル)

コンテンツ管理系

  • KVM 使える
    • Proxmox Backup Server の稼働
  • Docker 使える
    • Emby の稼働

ハードウェア

  • 10GbE 2本出せる
  • Intel 系 ハードウェアエンコード対応 CPU
  • メモリー 16GB 以上
  • M.2 が 2本載せられる
  • 5年保証がつけられる

予算感

稼働開始迄で 300k円迄!!

選定対象

順当に行けば Synology DS1623+ が出ているはずでしたがまだ出ていなく、リリース情報もないため他の製品を確認する。

製品CPUMemoryMemory Max3.5inchM.2NetworkHW EncodePrice
Synology DiskStation DS923+AMD Ryzen R1600 (2C)4GB16GBx2422 xGbE
(1 x10GbE)
X84,000 + 40,000
= 124,000
Synology DiskStation DS1621+AMD Ryzen V1500B (4C)4GB16GBx2624 xGbE
(1 x10GbE)
X133,000 + 20,000
= 153,000
Synology DiskStation DS423+Intel Celeron J4125 (4C)2GB2GB + 4GB422 xGbEO65,000
QNAP TS-664Intel® Celeron N5095 (4C/4T)8GB8GB622 x2.5GbE
(2 x 10GbE)
O114,000+57,000
= 171,000
  • DS1621+ 用 10GbE NIC E10G21-F2: 40k円

  • DS923+ 用 10GbE NIC E10G22-T1-Mini: 20k円

  • TS-664 用 10GbE NIC QXG-25G2SF-CX6: 57k円

  • asustor AS6706T: M.2 と PCIEが兼任で 10GbE をつけるためには M.2 が 4/4本なくなるので候補外

最新 CPU が搭載されていて一般のご家庭で 10GbE x2 の要望を満たしてくれるのは QNAP TS-664 となったためこれを購入したが、正直 Supermicro の Mini Tower を買うか TrueNAS のハードウェアを買うのはありだったかもしれない。 350k円ぐらいを覚悟しなければならないがwww

パーツ選定

Memory

QNAP TS-664 は仕様的には下記である

CPUIntel Celeron® N5095
最大メモリ8GB
3.5inch6
M.22

採用されている N5095 はその後変更があり N5105 となっている様子(こういうのやめようよ…)そこで N5105 のスペックシートを見ると DIMM あたり 16GB まで認識するようなので購入後となるが認識状況を確認した所、 Kingston C8D24D4S7D8K1A - 16 で動作を確認したため Memtest 86+ を試走して問題なかった

Ref: インテル® Celeron® N5105 プロセッサー

左から TS1GSH64V6B, C8D24D4S7D8K1A - 16, M471A4G43MB1

BOIS での認識確認 Memtest86+ の結果

Storage

弊宅の旧環境は 6TB の HDD 2台 で RAID1 となっているため将来を見据えて 2倍とすると 16TB 前後になる。 HDD は WD Ultrastar DC HC550 を採用します。 WD Red (WD Red Plus) シリーズが NAS 用途では一般ですが比較した所 WD Ultrastar DC の方が良かったのでこれを採用する

Topic

Seagate の 価格.com データが分かりづらいので本家サイトのデータから WRL について大きく差があるので記載しておく

  • IronWolf (WRL 180TB/yr) ST16000VN001
  • IronWolf Pro (WRL 300TB/yr) ST16000NE000
  • IronWolf Pro (WRL 550TB/yr) ST16000NT001

比較したリストは下記になり、特記しておくこととしては

  • 費用対耐久性では WD Ultrastar DC が1番良くなる
  • Seagate IronWolf は同価格帯ではエンタープライズより製品というより、一般向け キャッシュも少なめ
  • 一般製品との比較用に TOSHIBA MN を追加
WD Ultrastar DCTOSHIBA MG08WD Red Pro NAS HDDIronWolfIronWolf ProTOSHIBA MN
型番WUH721816ALE6L4MG08ACA16TEWD161KFGXST16000VN001ST16000NT001MN08ADA400E (4TB)
Price (1TB/円)37,000 (2,312)37,000 (2,312)79,000 (4,937)41,000 (2,562)57,000 (3,562)17,000 (4,250)
RecordingEAMRCMRCMRCMRCMRCMR
転送速度262MB/s262MB/s259MB/s240 MB/s270MB/s243MB/s
キャッシュ(MB)512MB512MB512MB256MB256MB256MB
稼働率24h/7d24h/7d24h/7d24h/7d24h/7d24h/7d
保証5年3年5年3年5年3年
誤り率1/10^151/10^161/10^151/10^151/10^151/10^15
動作時の温度範囲5 ~ 60°C5 ~ 55°C5 ~ 65°C0 ~ 65°C0 ~ 65°C5 ~ 65°C
MTBF (AFR)2.5 (0.35)2.5 (0.35)2.51.02.51.0
ワークロード(WRL)550TB/yr550TB/yr550TB/yr180TB/yr550TB/yr180TB/yr

M.2 は元からキャッシュ用に乗せるため WD Red SN700 とした

  • R:3430MB/s, W:2600MB/s
  • IOPS: R:420K IOPS, W:380K IOPS
  • TBW: 1000TBW
  • 動作温度: 0-70℃

QNAP System 用に SSD を使用する。

Important

これは QNAP のシステムが最初に作った「ストレージプール1」を強制利用し、 あとから「App Center」でインストールしたアプリのインストールボリュームを変更変更できるが全てではない

あとから、システムボリュームを変更することは難しくネット上で情報があるが、私の環境では失敗し1TBのデータロスト重大インシデントとなった。

あとから変更する方法としては、すべてのデータを別の NAS や DISK にバックアップし QNAP を完全初期化するのが手っ取り早い

  • R:560 MB/s, W: 530 MB/s
  • IOPS: R:98k W: 88k
  • TBW: 600TBW
  • 動作温度: 0-70℃

予算執行

Quality
QNAP TS-6641114,759
WD WUH721816ALE6L4 16TB275,398
Memory (手持ちを流用)20
QXG-25G2SF-CX6157,974
10Gtek 10G SFP+ DAC22,970
WD Red SN700220,128
Samsung 870 EVO217,562
TOTAL288,791
Note

DAC を採用した理由は、 SFP+ モジュールの 10GbE-T モジュールの発熱がかなり大きいため採用を避けたためである。

fs.com のモジュールだと消費電力は下記の通りになり 10G-T の消費電力が大きのがわかる

規格Watts
10G-SR0.6W
10G-LR1.0W
10G-T2.9W

誤抜去回避でテプラ張り 集合写真 M.2とメモリーの増設箇所

Backup

予定個別の記事を書いたら移動予定

Synology には Active Backup for Business というベアメタル回復も可能なバックアップソリューションが付属するが、 QNAP には付属しない。 QNAP NetBak Replicator というものがあるが、これはファイル単位のバックアップとなるので OS や起動 Disk が逝った場合は無意味である。

ベンダーロックされると将来 TrueNAS Scale などに浮気した時に今回同様にこまるため、オープンソースソフトウェアで検討することにすると、 UrBackup が候補となった。

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